このたび、Physiaura代表高橋の研究に関する総説論文が『循環制御』誌(Circulatory Control)に掲載されました。本論文は「臓器チップ技術による心臓機能の再現と応用」というタイトルで、心臓チップ技術の最新動向やその応用可能性についてまとめたものです。
総説の背景
心血管疾患は世界的に主要な死因の一つであり、新たな治療法の開発には心臓の生理機能を正確に再現できるモデルが必要です。従来の動物実験や2D細胞培養モデルには限界があり、よりヒト生体に近い環境での解析が求められています。本総説では、近年の臓器チップ技術の進展と、心臓機能を再現するための取り組みについて解説しています。

総説の概要
本論文では、心臓チップ技術の基本原理から最新の応用事例までを幅広く取り上げています。具体的には、
- 心筋細胞の培養技術と機能評価
- マイクロ流体デバイスを活用した血流・力学的ストレスの制御
- 電気生理学的特性の解析とその応用 について詳述し、心臓チップの可能性を論じました。
また、薬剤評価や疾患モデルとしての活用事例についても触れ、将来的な医薬品開発や個別化医療への応用についての展望を示しました。
今後の展望
Physiauraでは、心臓チップ技術をさらに発展させ、複数の臓器チップと統合した「マルチオルガンチップ」の開発にも取り組んでいます。これにより、心血管系疾患だけでなく、他の臓器との相互作用を考慮した包括的な研究が可能になります。
この総説論文が、臓器チップ技術の発展と医薬品開発・ひいては医学の進展に貢献することを願っています。
🔗 論文の詳細はこちら 『循環制御』誌掲載論文
今後もPhysiauraの活動にご注目ください!
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